家づくりコラム

【住宅図面の見方】失敗しない家づくりのコツは、
人が歩く幅にあり。

「図面を見ても、いいのか悪いのか、わからない」「デザインのいい設計に、なかなか巡り合えない」「このプランがほんとうに自分たち家族の暮らしに合っているかわからない」

こんなお悩みは多いと思います。しかし図面の見方を一から勉強する必要はありません。実績と経験のある建築会社ならば、お客様にとって図面のどんなところが理解しにくいかがわかっていますから、提案のときに説明してくれるはずです。

 

とはいえ建築会社によって、何を重視しているのかはそれぞれです。最低でもこれだけは抑えておきたいという、図面を見るときのチェックポイントを知っているだけで、後々の後悔をかなり解消できるでしょう。これから家を建てるご家族にとって、きっと役に立つ、人が歩く幅についてのお話です。

 

人が歩くときに必要な幅は、最低52㎝。

道を歩くときはもちろん、室内でも歩くときに必要な幅は同じ52cmです。

 

たとえば家の中でもっとも人と人がすれ違うことが多いのは、キッチンです。キッチンに必要な通路の幅は、人が歩く幅・最低52cm × 2人分 = 104cm以上(すれ違い寸法)の確保が理想、ということになります。

 

まずは下の2つの平面図をご覧ください

Aは、キッチンと食器棚の間を90cm確保した、一般的な平面図です。

 

一見十分な広さが確保されているようにも見えますが、流しに誰かが立っていた場合、家族が冷蔵庫から物を取ろうとする際には、窮屈を感じるかもしれません。

 

そしてそれが、毎日続くのです。また、コンロで調理中に、後ろの食器棚や冷蔵庫を使用するのはとても危険です。しかし、こうしたキッチンの設計はごく一般的に行われています。

 

次に、先ほどのBの図は、キッチンと食器棚の間を104cm確保した場合の図面です。

 

たった14cmの差でも、52cm × 2人分 = 104cm以上(すれ違い寸法)を確保することで、ストレスのあるキッチンから、快適なキッチンに生まれ変わります。その分、リビング・ダイニングが0.3帖せまくなっていますが、こちらはほとんど印象が変わらないといっていいでしょう。

 

スペースが限られた日本の住宅では、キッチンよりも、リビング・ダイニングの広さが重視されてきました。しかし快適なキッチンで家族が楽しくつくった料理があってこそ、しあわせな食卓があると言えます。なによりキッチンは刃物や火を取り扱う場所として、安全を第一に考えるべきです。そのうえで、できる限りの工夫をしていくべきではないでしょうか。

 

広すぎても使いにくい。ほどよい幅を確保。

人が歩く幅、最低52cm × 2人分 = 104cm以上(すれ違い寸法)と言いましたが、これ以上は広げすぎてもかえって使いにくくなってしまいます。洗い終えた食器を棚にしまうのに、たとえば20cm広ければ、半歩余分に歩かなくてはいけません。いい運動にはなりますが、人がすれ違うことの多いキッチンで余分な動作があると、ケガや火傷などの事故につながりやすくなります。ほどほどの幅がちょうどいいのです。

 

なお、キッチンの通路のほどよい幅を確保したら、同時に以下の点についても考慮することをおすすめします。

 

①冷蔵庫の裏側の壁の位置をずらし、食器棚と冷蔵庫の前面ラインをあわせる(難しければ、冷蔵庫を新しく購入するときになるべく薄型のものを選ぶ)。

 

②冷蔵庫とコンロは向かい合わせに設置しない(通路104cm以上を確保できても、できるだけ避けた方がいい)。

 

「人が歩く幅・最低52cm」という寸法は、キッチン以外の場所にもあてはまる、基本的な数字なので、覚えておくことをおすすめします。図面があがってきたら、まずはキッチンの通路は何cmの幅を確保しているか、ぜひ確認してみてください。

 

通路のように、人がすれ違う可能性が高い場所については、こちらの記事「【住宅図面の見方】人がすれ違う通路の幅は十分?後悔しない家づくりの寸法とは。」もあわせてご覧ください。

 

※間取の説明時に良く聞く「動線」とは、人が家の中などを実際に歩く(=動く)通路のことです。実際にできあがったプランの中で、毎日の生活をイメージしてみましょう。何度も通りそうな通路が必ずあるはずです。それが「太い動線」です。

太い動線ほど、ちょっとした寸法でもしっかりと必要寸法を確保することが重要です。

 

※人が歩く幅・最低52cmは、多くの人が当てはまる標準的な寸法です。体の大きさによって寸法が異なりますのでご注意ください。

 

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